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法人の借金問題 > 破産の可否

閉店した店(有限会社)を廃業したい

別れた主人ですが、夏に自営の店を閉めて就職しました。
店の借金(銀行、滞納した固定資産税等)を今の給料から払い続けていますが、親の介護もしているので毎月お金が足りません。
知り合いに聞いたところ「店が銀行の抵当に入っているなら銀行に店を渡してしまえば廃業できる」とのことでした。
でも店の計理士は「有限会社はつぶすのは難しい。店が売れなければだめだ」と言っているそうです。
元主人は店が売れるのを待っていますがこのままでは年内にも暮らしていけなくなります。
有限会社を廃業するのはそんなに難しいのでしょうか。

  • 司法書士法人 すえなが事務所
    末永 博

    店(有限会社)を売るのではなくて破産する方法もあります。

    計理士さんのいう店を売るというのは売却金で債務を整理して会社清算をするということだと思います。文面から言うと大規模に営業をしていたわけでもなく、会社の債権者も債務額も多額でなければ破産に係る予納金もそう大きな額にはならないと思われます。ただ、銀行借り入れについては社長(ご主人様でしょうか)が連帯保証人になっていることが多いので、するとご主人も破産しなければならないかもしれません。

  • 司法書士佐々木事務所
    佐々木 聡史

    店を整理することは、本人のやる気があれば、そんなに大変な作業ではありません。

    店が銀行の抵当に入っているからといって、銀行はその店を引き取ってはくれません。
    あくまで、売却した代金からお金を持っていくだけです。
    「有限会社をつぶすのは難しい。店が売れなければだめ」は半分正解、半分まちがいです。前述のとおり、破産手続き等法的続きをとれば、店は廃業になります。これは、本人が弁護士としっかり打合せできれば、問題ありません。店は破産手続きの中で処分されていきますので、店を売ることが第一ではありません。

  • 司法書士行政書士 児玉事務所
    児玉 卓郎

    解散・清算人選任登記をしたうえで清算決了登記

    まず会社の解散と清算人選任登記をすることになります。それから最低2カ月かかって債権債務の整理をし、黒字であれば残余財産分配として株主が取得します。ただ、資本金を超える部分については譲渡益が発生するので譲渡税の問題が生じます。赤字であれば会社は債務を残したまま清算決了は出来ませんので、赤字については株主なり役員が会社に代わって引き受け会社に対する債権を放棄することになります。銀行の抵当が付いているなら、銀行と交渉して、債務者を会社から個人に変更する必要があります。また、抵当のついた不動産ですが、もしそれが会社名義であれば残余財産分与を原因として、個人に変更する必要があります。

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